カブスがトレード市場で売り手に ブライアントら主力選手放出へ

 ほんの2週間前、球団史上初の継投ノーヒッターを達成したカブスはナ・リーグ中部地区首位タイに立っていた。ところが、その翌日から11連敗を喫し、一気に借金生活に突入。これがトレード市場におけるカブスの立場を一変させた。ジェッド・ホイヤー編成本部長は7月のトレード市場においてカブスが買い手ではなく売り手に回ることを明言。オールスター・ゲームに選出されたクリス・ブライアントとクレイグ・キンブレルを筆頭に、多くの主力選手がトレードにより放出されることが予想されている。

 カブスはブライアントのほか、正一塁手のアンソニー・リゾー、正遊撃手のハビアー・バイエズ、先発ローテーションの一角を担うザック・デービース、リリーフで安定した活躍を見せているライアン・テペラらが今季終了後にFAとなる。また、キンブレル、ジョク・ピーダーソン、アンドリュー・チェイフィンらは来季の契約がオプションになっており、今季限りで退団となる可能性がある。つまり、ホイヤーにとって、これらの選手全員がトレードの駒となるわけだ。

 ホイヤーは「我々は2015年から彼らを信じてきた。そして、彼らは多くの成功を収めてきた」と長年にわたってチームを支えてきた主力選手たちへの愛着を口にした。しかし、「この時期(=7月)になってプレーオフ進出確率が1ケタ台になってしまったら、将来に目を向けて、次のチーム作りを考えないといけない。他球団からトレードの問い合わせを受けて、それを考えないのは無責任だと思う」と語り、今後のチーム作りのために現在の主力選手をトレードに出す方針であることを改めて強調した。

 最も魅力的なトレード要員とみられるのは今季完全復活を遂げたキンブレル。7月のトレード市場におけるリリーフ投手の需要は非常に大きいため、キンブレル、テペラ、チェイフィンの全員がカブスを去るという事態も十分に起こり得る。もちろん、リゾー、ブライアント、バイエズといった「カブスの顔」とも言える野手たちにも多くのチームから関心が寄せられるに違いない。また、2022年シーズン終了後にFAとなる正捕手ウィルソン・コントレラスもこのタイミングでトレードに出されることになるかもしれない。

 ポストシーズン進出の可能性が限りなく低くなっている今、わずかな可能性にかけて買い手に回るのは賢明な判断とは言えない。今季を捨て、来季はチームにいない可能性が高い選手をトレードに出して対価を得るというホイヤーの選択は正しい。3週間後、カブスは現在の主力選手の多くを放出し、全く別のチームに生まれ変わっていることだろう。

引用元 :mlb.jp photo – MLB Advanced Media

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この記事を書いた人

神戸出身。2001年、地元オリックスのスーパースターであるイチローのマリナーズ移籍をきっかけに本格的にMLBに興味を持つ。2016年に完全オリジナルのMLB選手名鑑を自費出版し、同年からライター業をスタート。現在はウェブや雑誌でMLBの記事を執筆する傍らSPOZONEのMLB中継で解説も務める。

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