負けられない一戦でパドレス・マチャドが見せたリーダーシップ 「お前は野球をやれ!」

 日本時間9月19日、セントルイスのブッシュ・スタジアムで行われたパドレス対カージナルスの一戦で、パドレスは5回表先頭のフェルナンド・タティスJr.が見逃し三振に倒れたあと、ダグアウト内でタティスJr.とマニー・マチャドが口論している様子がカメラに抜かれ、注目を集めた。試合後、両選手ともメディア対応を行わなかったため、口論の真相は不明だが、元メジャーリーガーのウィル・ミドルブルックスはツイッターで「マチャドがリーダーシップを示した行為だ」と自身の見解を示している。

 まず大前提として、今日の試合は球審を務めたフィル・クージのストライクゾーンが非常に広く、タティスJr.以外にも見逃しストライクの判定に不満を示す打者が少なくなかった。タティスJr.は5回表の先頭打者として打席に入り、フルカウントからの6球目、高めの速球に手を出さず見逃し三振に倒れたが、この1球はゾーンギリギリのコース。タティスJr.はこの判定に不満げな様子を示し、ダグアウトに戻ったあとにはヘルメットを投げつけてフラストレーションをあらわにした。

 タティスJr.がクージと口論になりかけたところでジェイス・ティングラー監督が割って入り、タティスJr.に代わって抗議したティングラーは退場を命じられたものの、タティスJr.はその後も試合にとどまってフル出場。ダグアウトからマチャドがタティスJr.に対して「お前は野球をやれ!」「お前だけの問題じゃないんだ!」と叫んでいる声が映像に収められていた。要するにマチャドはワイルドカード獲得に向けて絶対に負けられない一戦において、5回表にタティスJr.が退場となるわけにはいかないと考え、メジャーリーガーの先輩として22歳のタティスJr.を「教育」したというわけだ。

 ティングラーは「ネガティブなものではない。外野の人々が何を考えているかはわからないが、我々はファミリーだ。情熱もあれば、フラストレーションもある。それは当然のことだ」とコメント。ジェイク・クロネンワースも「シーズンのこの時期になれば、誰もが情熱を持ってプレーしている。みんな勝ちたいんだ。これが僕たちの現状さ」と話しており、少なくともパドレスのチーム内では今回の口論がネガティブに捉えられている様子はない。

 この件について、ミドルブルックスは「マチャドが『悪いチームメイト』であるという見方をする人もいるかもしれないが、それは間違いだ。これはマチャドがリーダーシップを示した行為だ。タティスJr.がまだ22歳だということを忘れてはいけない。素晴らしい選手だが、まだ学ぶべきことがたくさんある。勝利が必要な試合でタティスJr.が5回に退場になるわけにはいかないんだ」と自身の見解を示した。おそらくこれが真相ではないだろうか。

引用元 :mlb.jp photo – MLB Advanced Media

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この記事を書いた人

神戸出身。2001年、地元オリックスのスーパースターであるイチローのマリナーズ移籍をきっかけに本格的にMLBに興味を持つ。2016年に完全オリジナルのMLB選手名鑑を自費出版したことがきっかけでMLBライターに。2021年にはSPOZONE(現SPOTVNOW)で解説者デビュー。Twitter:@y_MuLB

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