延長13回表の奇妙なエンタイトル二塁打 レイズの勝ち越し点はなぜ認められなかったのか/ALDS第3戦

 ア・リーグ最高勝率のレイズは地区シリーズ第3戦、4対4の同点で迎えた延長13回表二死1塁の場面でケビン・キアマイアーが右中間への大飛球を放った。一塁走者ヤンディ・ディアスが一気に生還し、キアマイアーのタイムリー二塁打でレイズが勝ち越したかと思われたが、フェンスに跳ね返った打球は右翼ハンター・レンフローの身体に当たってフェンスの向こう側へ。公認野球規則5.05(a)(8)に従ってエンタイトル二塁打と判定され、ディアスの生還によるレイズの勝ち越しは認められなかった。

 クリスチャン・バスケスの2ラン本塁打でレッドソックスが劇的なサヨナラ勝ちを収めたこの試合。13回表の奇妙なエンタイトル二塁打が試合を流れを変えたことに否定の余地はないだろう。キアマイアーの右中間への大飛球がタイムリー二塁打となり、レイズが勝ち越しの1点を手にしたと思われたものの、フェンスに跳ね返った打球がレンフローに当たってフェンスオーバー。エンタイトル二塁打の判定となり、勝ち越しのホームを踏んだはずのディアスは三塁に戻された。

 メジャーリーグ公式サイトでレイズを担当するアダム・ベリー記者はディアスが三塁に戻された根拠として公認野球規則5.05(a)(8)を持ち出している。この公認野球規則5.05(a)(8)では「バウンドしたフェアボールが野手に当たってフェアゾーンやファウルゾーンにあるフェンスを越えたり、フェンスの下に入ったりした場合、打者走者とすべての走者には2つの塁を進む権利が与えられる」と定められている。

 よって、打者走者のキアマイアーは二塁、一塁走者のディアスは三塁への進塁となり、レイズは二死2・3塁からプレーを再開することに。レイズは次打者マイク・ズニーノが空振り三振に倒れて勝ち越しのチャンスを逃し、その裏にバスケスに2ラン本塁打を被弾して4対6で敗れた。レンフローによる故意のプレーではないとはいえ、この奇妙なエンタイトル二塁打はシリーズの行方を左右する大きなプレーとなるかもしれない。

引用元 :mlb.jp photo – MLB Advanced Media

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この記事を書いた人

神戸出身。2001年、地元オリックスのスーパースターであるイチローのマリナーズ移籍をきっかけに本格的にMLBに興味を持つ。2016年に完全オリジナルのMLB選手名鑑を自費出版したことがきっかけでMLBライターに。2021年にはSPOZONE(現SPOTVNOW)で解説者デビュー。Twitter:@y_MuLB

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