ドジャース 20勝左腕・ウリアスに代わってオープナーとして中継ぎ右腕・クネーベルが先発へ/NLDS第5戦

 注目の一戦のプレーボールを数時間後に控えたタイミングで驚きの発表が行われた。ドジャースがジャイアンツとの地区シリーズ第5戦に20勝左腕のフリオ・ウリアスではなく中継ぎ右腕のコリー・クネーベルが先発することを発表したのだ。関係者によると、ウリアスが故障したわけではなく、チームの戦略に基づいて先発投手の変更が決定されたという。クネーベルがオープナーを務め、先発予定だったウリアスはクネーベルのあとに「バルクガイ」として長いイニングを投げることが予想されている。

 ウリアスは今季32試合に先発して185回2/3を投げ、20勝3敗、防御率2.96、195奪三振の好成績をマーク。リリーフ登板は1度もなく、オープナーのあとに投げるのは今季初めてとなる。ただし、「バルクガイ」を務めた経験が全くないわけではなく、昨年の地区シリーズ第3戦(対パドレス)で2回途中から3番手として登板し、5回1安打1失点(自責点0)の好投を見せている。また、クネーベルもオープナーの経験があり、今季は4試合に先発している。

 ドジャースはジャイアンツのラインナップ構成のことを考えてクネーベルのオープナー起用を決めたとみられる。ジャイアンツは左腕ウリアスに対してダリン・ラフ、オースティン・スレイター、ウィルマー・フローレス、ドノバン・ソラーノといった準レギュラーの右打者をスタメンにズラリと並べることが予想されていたが、右腕クネーベルがオープナーを務め、ウリアスがどのタイミングで出てくるかわからない以上、ラインナップ構成に影響が出るのは間違いない。

 ジャイアンツのゲーブ・キャプラー監督は地区シリーズ第5戦がドジャースとの今季24度目の対戦であることを踏まえ、「ドジャースが何をしてきても驚かない」と話していたが、20勝左腕のウリアスに代わってオープナーが起用されることは予想していなかったかもしれない。とはいえ、オープナーの起用はドジャースにとってもギャンブルである。もしこの作戦が失敗するようであれば、ワールドシリーズ連覇の夢は潰えることになる。

引用元 :mlb.jp photo – MLB Advanced Media

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この記事を書いた人

神戸出身。2001年、地元オリックスのスーパースターであるイチローのマリナーズ移籍をきっかけに本格的にMLBに興味を持つ。2016年に完全オリジナルのMLB選手名鑑を自費出版したことがきっかけでMLBライターに。2021年にはSPOZONE(現SPOTVNOW)で解説者デビュー。Twitter:@y_MuLB

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