ホワイトソックスが強力ブルペン形成へ グレイブマンと3年2400万ドル前後で合意との報道

「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマン記者によると、ホワイトソックスはアストロズからFAとなった救援右腕ケンドール・グレイブマンと3年2400万ドル前後で契約合意に至ったようだ。ホワイトソックスはシーズン途中に獲得したクレイグ・キンブレルの来季オプションを行使。この動きはトレードを前提としたものであるとみられているが、少なくとも現時点ではキンブレル、グレイブマン、そして守護神リアム・ヘンドリックスを擁する球界屈指の強力ブルペンが形成されることになった。

 来月31歳の誕生日を迎えるグレイブマンは、今季マリナーズとアストロズで合計53試合に登板して56イニングを投げ、5勝1敗10セーブ、11ホールド、防御率1.77、61奪三振をマーク。トミー・ジョン手術により2019年シーズンを全休し、戦列復帰1年目の昨季は防御率5点台に終わったものの、本格的な復帰1年目のシーズンとなった今季は見事な活躍を見せ、トップクラスのリリーバーの仲間入りを果たした。

 リック・ハーンGMはキンブレルのオプションを行使した時点で「我々はクレイグにホワイトソックスのユニフォームを着せるほうがいいのか、トレードの駒として使ったほうがいいのかを考えなければならない」と話しており、今後はキンブレル放出に向けた動きが進められ、グレイブマンはキンブレルに代わってセットアッパーを務める可能性が高い。ただし、もしキンブレルのトレードが不調に終わった場合、キンブレル、グレイブマン、ヘンドリックスが揃うホワイトソックスのブルペンは他球団にとって大きな脅威となるだろう。

 グレイブマンのピッチングの特徴は平均96.6マイルのヘビーシンカーを多投することだ。今季の投球割合は約63%に達し、60%以上の打球がゴロとなるため、被打率.177に対して被長打率は.221、被本塁打はわずか1本しかなかった。空振りを狙うときはスライダーを使い、この球種は40%を超える空振り率を記録している。グレイブマンとヘンドリックスが形成する勝ちパターンの継投は、トニー・ラルーサ監督にとって大きな武器となるはずだ。

引用元 :mlb.jp photo – MLB Advanced Media

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この記事を書いた人

神戸出身。2001年、地元オリックスのスーパースターであるイチローのマリナーズ移籍をきっかけに本格的にMLBに興味を持つ。2016年に完全オリジナルのMLB選手名鑑を自費出版したことがきっかけでMLBライターに。2021年にはSPOZONE(現SPOTVNOW)で解説者デビュー。Twitter:@y_MuLB

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