レイズが今季オールスター初選出のウェンドルをマーリンズへ放出 若手の台頭で余剰戦力に

 日本時間12月1日、マーリンズはマイナー外野手のキャメロン・マイズナーとのトレードでレイズから今季オールスター・ゲーム初選出の内野手、ジョーイ・ウェンドルを獲得したことを発表した。ウェンドルはブランドン・ラウ、ランディ・アロザレーナに次ぐチーム3位のWARを記録するなど、球団新記録のシーズン100勝を挙げたレイズの快進撃に大きく貢献したが、ワンダー・フランコ、テイラー・ウォールズ、ビダル・ブルハーンといった若手内野手の台頭により余剰戦力となりつつあった。

 現在31歳のウェンドルはメジャー6年目の今季、136試合に出場して打率.265、11本塁打、54打点、8盗塁、OPS.741をマーク。三塁や遊撃の守備でも堅実なプレーを見せ、オールスター・ゲームに初選出されただけでなく、三塁手部門でゴールドグラブ賞のファイナリストにもノミネートされた。来季が年俸調停期間2年目(予想年俸400万ドル)のシーズンとなり、FAまであと2年保有可能。新天地では三塁のレギュラー、もしくは内野のユーティリティとしての起用が有力だ。

 レイズは二塁にラウ、三塁にヤンディ・ディアス、そして遊撃に大型契約を結んだばかりのフランコがおり、ウェンドルは必ずしも必要な戦力ではなかった。ウェンドルの年俸が400万ドル近くまで上昇すると予想されていることや、ウォールズ、ブルハーンといった若手内野手が台頭していることも、ウェンドルの放出を後押ししたとみられる。レイズは今年5月にもフランコの昇格に備えて正遊撃手ウィリー・アダメスをブリュワーズへ放出しており、戦力の入れ替えをチームのプラン通りにスムーズに進めている。

 レイズが獲得したマイズナーは23歳の外野手で、2019年ドラフト1巡目(全体35位)指名でマーリンズに入団。今季はA+級とAA級で合計102試合に出場し、打率.253、12本塁打、59打点、26盗塁、OPS.788をマークした。「MLBパイプライン」による球団別プロスペクト・ランキングではマーリンズの21位にランクインしていたが、選手育成に定評のあるレイズでどんな成長を見せるか注目だ。

引用元 :mlb.jp photo – MLB Advanced Media

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この記事を書いた人

神戸出身。2001年、地元オリックスのスーパースターであるイチローのマリナーズ移籍をきっかけに本格的にMLBに興味を持つ。2016年に完全オリジナルのMLB選手名鑑を自費出版したことがきっかけでMLBライターに。2021年にはSPOZONE(現SPOTVNOW)で解説者デビュー。Twitter:@y_MuLB

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