審判員5人が引退して5人昇格 プエルトリコ出身初となるフルタイムのメジャーリーグ審判員が誕生

 日本時間2月5日、メジャーリーグ機構はベテラン審判員5人が引退し、その後任として新しく5人の審判員がメジャーリーグのスタッフに昇格したことを発表した。昇格した5人にはプエルトリコ出身のロベルト・オルティスが含まれているが、プエルトリコ出身のフルタイムのメジャーリーグ審判員は史上初めて。オルティスのほか、ライアン・アディトン、ショーン・バーバー、ジョン・リブカ、ベン・メイが昇格し、フィールディン・カルブレス、カーウィン・ダンリー、ジェリー・デービス、ブライアン・ゴーマン、ジョー・ウエストが引退した。

 現在37歳のオルティスは、2009年からマイナーリーグで審判を務め、昨季はAAA級イーストを担当していた。また、2016年からは必要に応じてメジャーリーグの審判も務めており、通算411試合に出場している。プエルトリコ出身の史上初のフルタイム審判員となったことを受け、オルティスは「プエルトリコ出身の審判員として初めてメジャーリーグに採用されるという特権を得たことは光栄であり、とても嬉しいです。私の家族とプエルトリコを代表して、私が世界最高であると思っているリーグに参加できることに誇りを感じています」と喜びを口にした。

 昇格した5人のなかで最年長は40歳のメイで、アディトンとバーバーは36歳、リブカは34歳と若手が揃う。いずれもマイナーリーグで10年以上の経験があり、メジャーリーグの試合で審判を務めた経験も豊富である(最も少ないリブカでも371試合)。ちなみに、アディトンは昨年5月19日、グローブライフ・フィールドでコリー・クルーバー(当時ヤンキース)がレンジャーズを相手にノーヒッターを達成した試合で球審を務めていた。

 引退した5人はいずれも25年以上のキャリアを誇るベテラン審判員である。なかでもウエストは45年間でメジャー史上最多となる5460試合に出場。昨年5月25日、ギャランティードレイト・フィールドで行われたカージナルス対ホワイトソックスの試合で、殿堂入り審判のビル・クレムが持っていた最多出場記録を更新した。なお、2023年度の時代委員会による殿堂入り選考は、1988年以降の「Today’s Game Era」に活躍した人物が対象であり、ウエストがノミネートされる可能性もあるとみられている。

引用元 :mlb.jp photo – MLB Advanced Media

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この記事を書いた人

神戸出身。2001年、地元オリックスのスーパースターであるイチローのマリナーズ移籍をきっかけに本格的にMLBに興味を持つ。2016年に完全オリジナルのMLB選手名鑑を自費出版したことがきっかけでMLBライターに。2021年にはSPOZONE(現SPOTVNOW)で解説者デビュー。Twitter:@y_MuLB

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