フィリーズの開幕投手は昨季10連続K達成の右腕アーロン・ノラに決定 5年連続5度目の大役

 日本時間3月25日、フィリーズのジョー・ジラルディ監督はパイレーツとのオープン戦の試合後に、今季の開幕投手を右腕アーロン・ノラが務めることを発表した。ノラが開幕投手を務めるのは5年連続5度目。フィリーズで5年連続開幕投手は1977年から1986年まで10年連続で務めたスティーブ・カールトン以来の快挙となる。昨季の成績を考えれば、ザック・ウィーラーやレンジャー・スアレスも候補だったが、両者とも調整がやや遅れており、万全の状態で開幕戦を迎えられるノラが今季も大役を任された。

 現在28歳のノラは、昨季32試合に先発して180回2/3を投げ、9勝9敗、防御率4.63、223奪三振を記録。規定投球回以上の投手のなかでワースト5位の防御率に終わったが、各種指標は防御率よりもはるかに投球内容がよかったことを示しており、今季はバウンスバックが期待されている。

 ノラは今季に向けて「2ストライクからの失投を減らすこと」を目標に掲げている。昨季は2ストライクから82本のヒットを浴びたが、これはナ・リーグ最多。その82本のヒットのうち10本は、カウント0-2と追い込んだあとに浴びた本塁打だっただけに、ここを改善することで防御率も大きく向上するはずだ。

 昨季は6月25日のメッツ戦で10者連続奪三振をマーク。これは1970年4月22日にトム・シーバーが記録して以来41年ぶり、メジャー史上2人目となる快挙だった(8月にコービン・バーンズも達成)。このピッチングが示すように、本来はエースとして申し分のない実力を持つ投手であり、17勝6敗、防御率2.37、224奪三振の好成績でサイ・ヤング賞投票3位にランクインした2018年のような活躍が期待される。

 なお、ノラと先発三本柱を形成するウィーラーとスアレスは調整がやや遅れているものの、ジラルディ監督は「両投手ともレギュラーシーズンの1週目には間に合うと思う」との見通しを明らかにしている。

引用元 :mlb.jp photo – MLB Advanced Media

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この記事を書いた人

神戸出身。2001年、地元オリックスのスーパースターであるイチローのマリナーズ移籍をきっかけに本格的にMLBに興味を持つ。2016年に完全オリジナルのMLB選手名鑑を自費出版したことがきっかけでMLBライターに。2021年にはSPOZONE(現SPOTVNOW)で解説者デビュー。Twitter:@y_MuLB

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