WS制覇のアストロズ トレード・デッドラインでオーナーの許可が出ずコントレラス獲得に失敗していた

 今季のトレード・デッドラインにおいて最大のサプライズの1つとなったのが、カブスが正捕手ウィルソン・コントレラスをトレードしなかったことだった。しかし、「ESPN」のジェフ・パッサン記者によると、コントレラスはアストロズへのトレードが成立目前となっていたようだ。先発ローテーションの一角を担ったホセ・ウルキディとの1対1の交換トレードがチーム間で合意していたものの、アストロズのジム・クレイン・オーナーがこのトレードを承認しなかったという。その後、アストロズはレッドソックスからクリスチャン・バスケスを獲得したのだった。

 アストロズは強肩好守のマーティン・マルドナードが正捕手を務めていたが、捕手の攻撃力アップを目指してトレード市場での補強に動いていた。そこで目を付けたのがメジャー有数の強打の捕手であるコントレラス。半年後にFAとなるコントレラスの交換要員としてまだ3年以上保有できるウルキディをオファーしていたことからも、アストロズのジェームス・クリックGMがいかにコントレラスを欲していたかがうかがえる。

 ところが、ダスティ・ベイカー監督はウルキディのことを高く評価していた。「コントレラスのことも気に入っていたけれど、ウルキディはその当時、我々のチームのなかで最高の投手の1人だった」とベイカー。「毎日プレーできなくても文句を言わない選手が必要だったんだ。コントレラスはシーズン終了後にFAを控えていた。FAを控える選手は数字を気にする。もちろん、それを責めることはできないけれど、毎日プレーしたがる選手は我々が求めているものではなかった」と最終的にコントレラス獲得に動かなかった理由を説明した。

 ベイカー監督からクレイン・オーナーへの進言があったかどうかは定かではないが、クレインは最終的にクリックGMに対してトレードの許可を出さなかった。クリックは補強プランの修正を迫られ、コントレラスではなく、マイナー2選手とのトレードでレッドソックスからバスケスを獲得。バスケスはマルドナードと併用され、ワールドシリーズ第4戦で継投ノーヒッターを達成した4投手をリードし、第6戦で貴重な追加点となるタイムリーを放つなど、アストロズのワールドシリーズ制覇に貢献した。

 アストロズはベイカー監督もクリックGMも今季限りで現行の契約が満了となる。クリックが提案したコントレラス獲得にゴーサインを出さなかったクレイン・オーナーは、ベイカーとクリックの去就についてどのような判断を下すのだろうか。

引用元 :mlb.jp photo – MLB Advanced Media

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この記事を書いた人

神戸出身。2001年、地元オリックスのスーパースターであるイチローのマリナーズ移籍をきっかけに本格的にMLBに興味を持つ。2016年に完全オリジナルのMLB選手名鑑を自費出版したことがきっかけでMLBライターに。2021年にはSPOZONE(現SPOTVNOW)で解説者デビュー。Twitter:@y_MuLB

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