ファーム組織トップ10が発表 1位は昨季リーグ王者のレイズ

 主にプロスペクト(若手有望株)の情報を扱う「MLB Pipeline」は2021年シーズン開幕時点のファーム組織ランキング・トップ10を発表した。1位に選ばれたのは昨季アメリカン・リーグ優勝を果たしたレイズ。2020年のシーズン開幕時点とシーズン途中に続いて3期連続の1位となり、「チームの勝利と若手有望株の充実」を見事に両立している。2位にはタイガース、3位にはマリナーズと再建中のチームがランクインした。

「MLB Pipeline」では2015年からシーズン開幕時点とシーズン途中にファーム組織ランキングを発表している。2015年の開幕時点に1位だったカブスは翌2016年、2015年のシーズン途中に1位だったレッドソックスは2018年にワールドシリーズ制覇を達成。2016年の開幕時点に1位だったドジャースは黄金期を築いており、2016年のシーズン途中に1位だったブリュワーズ、2017年の開幕時点に1位だったブレーブス、2017年のシーズン途中に1位だったホワイトソックスはいずれも昨年ポストシーズンに進出した。

 さらに2018年から2019年にかけて4期連続で1位を独占したパドレスは大型補強と若手有望株の成長が見事に融合し、昨年ついに14年ぶりのポストシーズン進出を達成。今季はさらに戦力をアップさせ、「打倒・ドジャース」を狙える態勢を整えている。これらの事実からもわかるように、ファーム組織の充実はその後のチームの躍進に直結しているのである。

 通常、勝負モードのチームは若手有望株を犠牲にして戦力補強を行い、再建チームのチームは逆に主力選手を放出して若手有望株を蓄えるため、ファーム組織ランキングの上位には再建中のチームが名を連ねることが多い。よって、2年連続でポストシーズンに進出し、昨季はリーグ優勝を成し遂げたレイズがファーム組織ランキングの1位に君臨しているのは極めて異例のことだ。限られた予算のなかで「チームの勝利と若手有望株の充実」を両立しているレイズのフロント陣の手腕は見事と言うほかない。

 レイズはプロスペクト・ランキング・トップ100にワンダー・フランコ(1位)、ルイス・パティーニョ(19位)、ランディ・アロザレーナ(34位)、ビダル・ブルハーン(50位)、ブレンダン・マッケイ(72位)、シェーン・マクラナハン(84位)、ゼイビアー・エドワーズ(85位)、シェーン・バズ(90位)と8人がランクイン。ファーム組織からの若手有望株の供給はしばらくのあいだ、止まることはなさそうだ。

 2位のタイガースは史上初めてプロスペクト・ランキングの全体25位以内に5人がランクインしたチームとなった。しかし、スペンサー・トーケルソン(3位)、ケーシー・マイズ(11位)、ライリー・グリーン(21位)、タリク・スクーバル(24位)、マット・マニング(25位)の5人に続く層がレイズと比べて見劣りするため、2位にとどまった。

 3位のマリナーズはジャレッド・ケレニック(4位)とフリオ・ロドリゲス(5位)の2人を筆頭に、エマーソン・ハンコック(31位)、ローガン・ギルバート(33位)、ジョージ・カービー(92位)、テイラー・トラメル(100位)とトップ100に6人がランクイン。彼らがメジャーの戦力へと成長したとき、2001年以来のポストシーズン進出が実現するかもしれない。

 なお、4位から10位までは以下のようになっている。

4位 マーリンズ
5位 オリオールズ
6位 パドレス
7位 ブルージェイズ
8位 パイレーツ
9位 ダイヤモンドバックス
10位 ロイヤルズ

引用元 :mlb.jp photo – MLB Advanced Media

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この記事を書いた人

神戸出身。2001年、地元オリックスのスーパースターであるイチローのマリナーズ移籍をきっかけに本格的にMLBに興味を持つ。2016年に完全オリジナルのMLB選手名鑑を自費出版し、同年からライター業をスタート。現在はウェブや雑誌でMLBの記事を執筆する傍らSPOZONEのMLB中継で解説も務める。

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